100均のUSBハブとAmazon最安値のUSBハブ、どっちが速い?

100円均一の100円ショップで買ってきたUSBハブと、Amazonで最安値のUSBハブを比べてみました。100均のUSBハブは、1000円程度の一般的な価格のUSBハブと比べて性能的にまったく遜色ないことがわかりました。

100均ショップ(セリア)のUSBハブ

100円ショップの大手「セリア」では、2ポートのUSBハブを100円で販売しています。いっぽう、100円ショップの雄である「ダイソー」には100円のUSBハブはありません(一部の店舗では、4ポートのUSBハブを300円で販売しています)。

300円のダイソーはひとまず置いていて、セリアの100円の製品をレビューしてみます。比較対象としたのは、Amazonで最安値のUSBハブ(送料税込190円)です。

比較するUSBハブの紹介

性能を比較するUSBハブはこの2つ。

usb-hub-test001

セリアのUSBハブは2ポート。コードはなく、本体を直接PCに差し込むタイプ。思い切ってそぎ落として100円均一を実現した製品です。

usb-hub-test004

いっぽう、Amazonで最安値のUSBハブは2個で送料込340円(税込)。1個あたり170円です。こちらも2ポートですが、短いコードが付いています。
USB 2分配器 2個セット CW-170_1.1HUB

比較するために、普通の価格のUSBハブ(エレコム)もあわせて測定します。

usb-hub-test007

規格上は100均USBハブのほうが速いはず

3つのUSBハブのうち、Amazon最安値ハブだけはUSB1.1規格で、あとの2つはUSB2.0規格です。規格が違うと理論上の最高転送速度が違います。

規格 理論値
USB1.1 12Mbps
USB2.0 480Mbps

理論上は、USB2.0はUSB1.1の40倍の速度が出るはずです。

もっとも、実際に機器を接続して使用するときには理論値ほどの差はでません。実際の転送速度は、接続する機器の性能によって変化します。

以下、転送速度を測定するソフトウエアを使って、3つのUSBハブの実際の転送速度を測定してみます。

USBハブの転送速度の測定

それぞれのUSBハブにUSBメモリーを差し、その状態でデスクトップPCのUSBポート(USB2.0)に繋ぎます。使用するUSBメモリは、バッファローの普通の製品(USB2.0)です。

usbhub-speed

この状態で、PCとUSBメモリの間の転送速度をCrystalDiskMarkというベンチマークソフトを使って測定します。

PCに直接USBメモリを指した場合

まず、USBハブを使わずUSBメモリを直接PCのポートに差し込んだ場合の転送速度は、次のとおりです。

usb-hub-direct

USBハブを経由した転送速度がこれよりどのくらい遅くなるかを見れば、USBハブの性能がわかります。

一般的価格のUSBハブ

エレコムのUSBハブを介して転送した場合の速度は、USBハブを使わない場合の速度とほぼ変りません。誤差範囲内です。

usb-hab-elecom

100均のUSBハブ

次に、セリアで100円(税込108円)で買ってきたUSBハブを使って測定します。

usb-hub-100

エレコムのUSBハブと比べて、まったく遜色ありません。特優を付けてあげたい成績です。これならもう100円ハブでいいじゃない、と言いたくなる性能です。

Amazon最安値のUSBハブ

usb-hub-amazon

Amazonで190円(税込・送料込)のUSBハブは、こういう結果になりました。USB1.1規格なので、速度が遅いのは仕方ありません。この製品の出来が悪いわけではありません。

シーケンシャル・リード、シーケンシャル・ライト(1段目、3段目の数字)は、他のUSBハブの20分の一の速度しか出ませんでした。普通の使用状況に近いランダムアクセス(2段目、4段目の数字)はそれほどの速度差はなく、書き込みで2倍程度、読み出しで4倍程度の速度差です。

評価とまとめ

実測値をもとに評価をまとめます。

usb-hub-hikaku-2

速度で比べれば、セリアの100円ハブの圧勝です。Amazon最安値ハブは、速度の点では勝負になりません。100均ショップおそるべし。

ただし、マウスやキーボードを接続して使うなら速度の差はたいした問題になりません。数十ページの文書ファイルを転送する程度でも、体感できるほどの速度差はないと思います。

ファイルサイズが大きい動画や高解像度の画像を転送する場合には、USB2.0規格のセリアのUSBハブの方が快適に使えると思います。

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