WordPressで改行や段落が自動削除される問題

WordPressで改行タグや段落タグが削除される問題

WordPressは、手軽にWebサイトの運営ができて便利ですが、ちょっとおせっかいなところがあり、人間が意図しない（希望しない）修正を勝手にやってしまうことがあります。「自動整形」という機能です。

迷惑な「自動整形」の代表が、テキストエディタで手打ちした改行タグ<br>や段落タグ<p>が削除されてしまうこと。

WordPressは、ビジュアルエディタを使って文章を書いているときは、キーボードのリターンキーで改行できます。

しかし、たまに、ビジュアルエディタではなく、テキストエディタを使って、手打ちで改行のHTMLタグ（br）を挿入したい場合があります。

たとえば、下記のようなBox内の文章を改行したい場合。

第一文＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊第二文＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

ビジュアルエディタで、第二文の前でリターンキーを押すと、Boxごと分割されてしまいます。

第一文＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

第二文＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

↑こういう風に。

WordPressのバージョンや、テーマによっても違うのでしょうが、一般的には上記のようになります。

そこで、ビジュアルエディタではなく、テキストエディタに切り替えて、第二文の前に手打ちで改行タグ<br>を挿入しようとするわけですが、この<br>タグは、Wordpressの自動整形機能によって削除されてしまいます。

具体的なWordpressの動作は、

という流れになります。

この問題を解決するために一般的に推奨されている方法は、プラグイン「TinyMCE Advanced」の導入。

「TinyMCE Advanced」は、WordPressのビジュアルエディタをより高機能にするためのプラグイン（無料）です。

このプラグインのClassic Editorの機能設定画面で、」高度なオプション」のなかの、

Keep paragraph tags in the Classic block and the Classic Editor
（段落タグをクラシックブロックとクラシックエディターに保持する）

の項目にチェックをいれておけば、先ほどの「1〜3」の操作をしてもbrタグやpタグが削除されなくなります。

しかし、なるべくプラグインを増やしたくないな…という気もしますよね。そういう人は、次の方法が良いと思います。

改行タグ<br>のかわりに段落タグ<p>を手打ちしても、やはり自動整形機能により削除されてしまいます。

おすすめは<div>タグで囲うこと。

<div>タグはブロック要素として扱われるため、表示上、前後に改行が入ります。これで改行タグ<br>を代用できます。

そして、<div>タグは、Wordpressの自動整形によって削除されません。

レイアウトのためだけにstyleやclassのない空の<div>タグを使うのは、本来の<div>タグの使い方とは違うかも知れませんが、これをやったからといってエラーにはなりませんし、重大な文法違反にもならないと思います。

以上、ちょっとした小ネタでした。