Freetel Priori2の使用感をレビューします

Freetel Priori2のスペシャルパックを購入したので、使用感をレビューします。カメラ画質、通話音質、GPSの使用感、バッテリーの持ち時間などについて、簡単に報告します。Priori2の弱点である液晶タッチパネルの検証動画も撮ってみました。

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Priori2のスペシャルパックを購入しました

SimフリースマートフォンのFreetel Priori2を購入しました。なお、購入したのはLTEではなく3G版で、スペアバッテリーとフリップケースが同包されています。実売約12500円。

priori2-1-min

以下、やや辛口の箇所もありますが、全体的にはコストパフォーマンス良好で、良い買い物をしたと思っています。

現在の使い方

いまのところ、Docomoのガラケー用SIM(Foma タイプSS バリュープラン)を差して使っています。imode契約がない通話専用のFoma用SIMカードです。

音声用のSIMしか入っていないので、3Gデータ通信は本体の設定でOffにしています。本文中でネット接続している箇所は、自宅のWifiか、またはDocomoの月額300円の公衆Wifiを使っています。Wifiの接続はスムーズで、速度も良好です。

間もなくDocomoの更新月になるので、ナンバーポータビリティ(MNP)でMVNOの格安SIMに引っ越しする予定です。

追記:20150825

その他、使い方を変更しました。現在はガラケーと2台持ちをしています。FomaのSIMをガラケーに差して通話用とし、Priori2にはDMMモバイルのデータ通信専用SIMを入れています。DMM mobileのレビューは別記事にまとめました。

DMM mobileの速度実測値をレビューします

音声とデータ通信の基本費用は月額合計1500円程度で、Docomoの無料通話分が毎月1000円付きます。MVNOのSIMひとつで運用するよりも安いです。

外観

Priori2のデザインはシンプルで好印象です。金物系の飾りがほとんどないところが特によいです。無粋なデザインですが、ビジネスツールらしい無粋さなので、仕事の場面で使って恥ずかしい感じではありません。

全体のサイズは、幅と高さのバランスがよく、片手で持って耳にあてて通話するのにちょうどよい形状です。

液晶パネル表面には出荷用の仮の保護フィルムが貼られています。残念ながら、貼り方は雑です。気泡やダストが入っています。

従前から指摘され評判が悪かったフリップカバーのつくりの悪さ(接着剤のはみ出し、スイッチ位置のずれ、表面のしわ、など)は改善され、普通の廉価なカバー並の仕上がりになっています。

液晶はきれい

Priori2の液晶はIPS液晶なので鮮やかです。視野角も広く、かなり傾けても文字を判別できます。

priori2-panel

最初から貼ってある仮の保護フィルムは透明度が低いので画面がぼんやりした印象です。透明度の高い強化ガラス製の保護フィルムに貼り替えたら、画面の明晰度が格段にあがりました。

タッチパネルは不出来

事前の評判でわかっていましたが、Priori2のタッチパネルの反応は確かに不安定です。しかし、シューティング系のゲーム等をやらない限り、なんとか使いものになります。

問題が指摘されているピンチアウト(拡大)・ピンチイン(縮小)の動作も、テキストや画像で構成された普通のHTMLのサイトを閲覧している限りは、大きな不具合は感じません。

しかし、サイトによっては反応が悪かったり、または、意図しない反応をすることがあります。
特に問題が顕著になるのはGoogle Map使用時で、意図しない動作が頻発します。Youtubeに動画をアップしたので、ご自分で実際の様子を確認してください。

このようにかなり挙動が不安定です。

これを容認できるかどうかが、Priori2を買って後悔しないかどうかの分かれ目になると思います。

通話音質はまずまず

Priori2の通話音質は明瞭です。Docomoのガラケーに比べると劣りますが、聞き取りにくいことはありません。通話用の電話機として実用的なレベルにあると思います。
電波のつかみも特に問題はありませんでした。人の多い場所(品川駅のコンコース)でも問題なく使えました。

着信音

フリップケースを装着すると前面下部にあるスピーカーが覆われるため、着信音がこもり、賑やかな場所では聞き逃しそうです。

Priori2には不在着信通知用のLEDがないため、Google Playから「不在着信アラーム」というアプリをインストールして、不在着信があったときは15分毎に5秒間づつ呼び出し音を鳴らして注意喚起する設定にしています。

不在着信アラーム

バッテリー

バッテリー容量は1700mAhで、大きくはないですが、通常使用で1日持ちます。

通常使用状態だと余裕で1日もちました

下記の使用状況で、満充電から21時間後の残量は28%でした。
・ネット動画の再生を1時間(Wifi経由)
・1分以内の短い通話を3回
・Google mapとウェブ閲覧を数回(計2時間程度)
このうち1時間のネット動画の再生だけで約20%を消費しています。

待ち受け中心なら2週間近く持ちます

待ち受け中心で、1日に数分の通話とWeb閲覧程度で、約12日間持ちました。
ときどき減り方が速くなっているところは、10分以上の通話やWeb閲覧、アプリのインストールなど比較的重めの作業をした時間帯です。

priori2-battery

充電時間

バッテリー充電時間は、残量ゼロによるシャットダウンから2時間で85%、2時間45分で100%充電されました。

なお、付属の充電用マイクロUSBケーブルは、つくりが悪くて本体のソケットと合いません。強く押し込む必要があるので、ソケットが壊れそうです。家にあったマイクロUSBケーブルを差し込んでみたらスムースに入ったので、付属の充電ケーブルは使わないことにしました。

カメラの性能・画質は良好

Priori2のカメラはオートフォーカスです。実売1万円前後の低価格スマートフォンとしては合格点の画質だと思います。
購入時に同価格帯のCoviaのF4sも選択肢にあり迷ったのですが、最終的にPriori2を選択したのはカメラの画質が決め手でした(なお、Covia f4sはオートフォーカスではなくパンフォーカスです)。

静止画

近所の猫。雰囲気は表現されていると思います。

higashiikebukuro-park201509019

光源も自然な色に撮れていると思います。

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拡大すると細部の立体感がでておらず、絵具で塗ったようなべたっとした印象になりますが、このサイズで見る分には充分に綺麗です。

priori2-revue040

夜景はこんな感じになります。手持ちで撮影しても特にひどくブレてはいないですね。

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雑誌の文字を数センチの距離から接写しました。

priori2-revue023

オートフォーカスなので、この距離でも鮮明に撮れます。

これだけ近づいても鮮明に認識できるので、QRコードも、普通の読み取りアプリをインストールしたら全く問題なく読み取ってくれました。

動画

動画はこんな感じです。画面が暗いのはPriror2のせいではなく、曇天の午後遅くに撮影したからです。

シャッター音

シャッター音は大きめで、やや重めの音がします。

なお、Priori2はもともと海外の製品なので、日本の通信キャリアのSIMを入れていないときは、サイレントモードに設定すればシャッター音は鳴りません。このことについては別記事にまとめたので参照してください。

シャッター音を消せるスマートフォン

無音カメラアプリについては後述します。

ICS Camera(無音カメラアプリ)が使えます

高画質な無音カメラとして人気の「ICS Camera」は、Priori2でも使えました。ICSカメラはオリジナルのカメラを直接制御するので、Priori2が本来もっているオートフォーカスがちゃんと機能します。

icscamera001

デジタルズームを最大にするとこのくらいになります。デジタルズームなので画質は落ちます。

icscamera003

ちなみに、「ICS Camera」のGoogle Playのレビューをみると、「自分の機種では無音にならない」というレビューがいくつかあります。ICS Cameraはインストールしたままのデフォルトの設定では、サイレントモードになっていません。設定画面で「サイレントモード」をOnにすれば、ちゃんと無音になります。

GPS

GPSのみの測位に設定して(つまり3GとWifiの測位をoffにして)、Google Mapを開いたままバスに乗ってみました。片側一車線の道路ですが、ほぼ道路上を正確にトレースしています。まずまずの精度だと思います。

なお、Priori2には電子コンパスが付いていますが、こちらはあまり反応がよくないです。もしかするとフリップカバーの留め金のマグネットが干渉しているのかも知れません。

Dual SIMの切り替え(国内モードの場合)

Priori2には2枚のSIMカードを装着できますが、3G通信に使えるSIMは1つだけなので、日本国内では2つのSIMを両方Onにして同時待ち受けをすることはできません。SIMを切り替えて使用することになります。

SIMの切り替えは「設定」の「SIM管理」画面でおこないます。
あらかじめ「国内モード」に設定しておけば、使用するSIMのアイコンをタップするだけで、すべて自動で設定してくれます。SIMの切り替えに要する時間は20秒程度(うち待ち時間15秒)です。

国内モードとは

なお、「国内モード」というのは、GMS(2G)の電波が使えない日本の特殊事情にあわせた日本独自の仕様です。
国内モードにしておかないと、SIMの切り替えに次のような手間がかかります。

  1. メニューの「SIM管理」を開いて、使用したいSIMをOnにする
  2. 他方のSIMをOffにする
  3. メニューの「その他→モバイルネットワーク→3Gサービス→3Gを有効にする」を開いて、3G通信に使用するSIMを切り替える

「国内モード」にしておけば、1のワンクリックだけで、2と3は自動的に処理してくれます。

Dual SIMによる海外ローミング

Priori2はDual SIMです。標準サイズのSIMとマイクロSIMを各1枚装着することができます。

海外で2枚のSIM(DocomoのSIMと現地キャリアのSIM)を装着して同時待ち受けの実験をしてみました。結果は別記事にまとめたので、参照してください。

SIMフリースマホで中国聯通のSIMを使ってみました

USBホスト機能

3G版のPriori2はUSBホスト機能には非対応です。しがって、マイクロUSBポートにUSBメモリやキーボードなどの外部機器を接続することはできません。

USBホスト機能のあるSIMフリースマートフォンが必要な方は、下記の記事で紹介していますので参照してください。

USBホスト機能のあるSIMフリースマートフォンについて

SDカードコネクタ

SDカードコネクタはバッテリーに干渉していないので、バッテリーを外さずに、つまり、電源を落とさずに、SDカードを交換できます。

priori2-sdcard2

電源ONのままでSDカードを挿入すると自動的にマウントされますが、そのままだと本体内メモリがデフォルトの保存先になるので、撮影した写真等をSDカードに保存するには設定メニューで切り替える必要があります(設定→ストレージ→SDカードにチェックを入れる)。

ikeyは使えない

ikeyが使えるか試してみましたが、Priori2では安定した動作に至りませんでした。
詳しく説明すると、アプリのインストールはでき、機能の割り当てもできます。クリックすると短くバイブレーションするので、認識はしています。しかし、シングルクリックにカメラを割り当ててみたところ、撮影に成功したのは20数回のうち1回だけでした。

まとめるとコスパのよい良機

まとめると、コストパフォーマンスの高いよくできた製品だと思います。この製品を選べるかどうかは、ひとえに、液晶タッチパネルの不具合を許容できるか否かにあります。

わたしのようにゲームに興味がなく、たまにネットニュースや乗換案内を調べ、あとはメモ代わりにカメラを使い、ときどき通話する程度の人にとっては、Freetel Priori2はコストパフォーマンスの高い良機だと思います。

追記

追記1

8月7日に、Priori2のAndroid5.0へのアップデートが開始されました。試してみた結果をレポートしていますので、参考にしてくださいませ。

Priori2をAndroid5.0 Lollipopにアップデートしてみました

追記2

MVNOの格安SIM DMM mobileを購入しました。Priori2 3Gでちゃんと動作します。テザリングもできました。通信速度の実測値およびレビューと評価は下記の記事を参照してください。

DMM moblieのSIMの速度実測値をレビューします

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