ZenFone3(台湾版)のレビュー – 並行輸入版の対応バンドなど

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ASUSのZenFone3(台湾版・並行輸入品)を購入したので、ざっくりとレビューします。評判どおりの優れた端末でした。

ZenFone3(並行輸入版)を日本で使用する

わたしが初めてASUSの製品を使ったのは、ASUSが日本の日立のためにOMG生産したフローラというノートパソコンでした。よい製品でした。以来、この台湾メーカーに対しては、ずっと好印象を持ってきました。

ASUSのZenFoneシリーズは、いつか買いたいと思っていました。前モデルのZenfone2 laserはGPSにトラブルが多いという口コミを聞いて見送ったのですが、ZenFone3ではGPSの性能も改善されたらしいので、購入に踏み切りました。

ZenFone3は昨年夏ごろに台湾で先行発売され、冬に日本版が発表されました。台湾現地での実売価格が7500台湾ドル程度(2万円台後半)であるのに対し、日本版の同モデル(ZE520KL 32G)は家電量販店の実売価格で4万円前後となっています。

機能的(スペック的)にはかわらないのに、価格がこれほど違うのは不条理ですね。日本で販売するためには電波法の技術基準適合証明(技適マーク)を取得するなど余分なコストが必要なのでしょうが、それにしても値段が違いすぎます。

そこでわたしはAmazon経由で並行輸入版を購入しました。

並行輸入版のZenfone3を購入する際の注意点

ZenFone3は、今のところ、台湾版、香港版、ワールドワイド版(WW版)、そして日本版がリリースされています。

対応バンドの違い

どの国のバージョンも基本スペックは共通ですが、対応バンド(周波数)と、ACアダプタのプラグの形状が違います。日本のドコモSIMで運用する前提で各バージョンを比較すると、問題になるのはドコモFomaプラスエリア (800MHz帯)への対応状況と、ACアダプタ(充電器)のプラグの形状です。

  • 日本版:ドコモFOMAプラスエリア (800MHz帯) 対応
  • 台湾版:ドコモFOMAプラスエリア対応。ACアダプタは日本と同じ。
  • 香港版:ドコモFOMAプラスエリア対応。ACアダプタは英国式プラグ(3ピン式)。
  • WW版:ドコモFOMAプラスエリア非対応

このうち、絶対に買ってはいけないのはWW版です。WW版は、シンガポールやマレーシアで販売されているモデルです。ドコモFOMAプラスエリアに対応していないため、日本では建物内やビルの陰などで電波の入りが悪くなります。

台湾版と香港版の対応バンド(周波数)は、日本版と同じです。

  • 3G(W-CDMA)1/2/5/6/8/19
  • FDD-LTE 1/2/3/5/7/8/18/19/26/28
  • TD-LTE 38/39/40/41

WW版は、3G(W-CDMA)のバンド6と19に対応していないので、Fomaプラスエリアの電波を拾えません。

わたしは以前、Fomaプラスエリアに対応していない海外版の携帯電話(サムスン製)を持っていたのですが、都心でもビルの谷間に入ると電波が途切れました。違いは明らかですので、海外版のZenfone3を買うときは、WW版だけは避けることをおすすめします。

ACアダプタの違い

香港版のACアダプタは英国式プラグ(BF型)なので日本のコンセント(A型)に挿せませんが、数百円で買える海外旅行用の変換アダプタを使えば日本でも使用可能です。

結局のところ、日本版と大差なく使えるのは台湾版です。台湾版と日本版の一番の違いはATOKのプリインストールの有無ですが、Google IMEを無料でインストールすれば大した問題ではなくなります。

台湾版の見分け方(外箱・型番)

台湾版であることは型番で確認できます。下の画像は、ZenFone3の外箱の裏面の表示をキャプチャしたものです。台湾版の型番の末尾はTWです。日本版ならここがJP、香港版はHK、ワールドワイド版はWWになります。

Amazonで購入する際の注意点

いまのところ海外版のZenFone3を入手するもっとも簡単なルートはAmazonです。マーケットプレイスに各色、各メモリ容量のZenFone3が出品されています。もちろん新品です。

並行輸入品の売り手はAmazonではない

注意してほしいのは、マーケットプレイスで販売されている海外版ZenFone3の販売者はAmazonではないことです。並行輸入業者が販売者で、Amazonは発送作業と決済事務のみを代行しています。

複数の並行輸入業者がAmazonにZenFone3を出品しており、各業者によって仕入れ先が異なります。このため、なかにはWW版を輸入して販売している業者もあります。

Amazonの販売カートの仕組み

ちょっと長くなりますが、Amazonの販売カートの仕組みを説明しておかなければなりません。Amazonでは、ひとつの商品の販売ページはひとつだけです。ひとつのページで、複数の業者が同じ型番の商品を販売しています(楽天のように各出店者がそれぞれ自社のホームページを開設するモール型のネットショップとはシステムが違います。)

Amazonの商品ページ

具体的なページで説明します。下図は、Amazonの並行輸入版Zenfone3のページのイメージです。

中央に商品説明がありますが、ここに表示されている価格と販売者は、多数の業者のなかの最安値の業者です。それ以外の業者はどこにいるのかというと、右下の欄の「こちらからもご購入いただけます」という欄の下部にある「新品の出品:¥〇▽◇円より」というリンクをクリックすると一覧表示されます。実際のZenFone3の販売ページもこうなっています。

ZenFone3(Amazon.co.jp)

販売業者がAmazonで商品をどんどん売るためには、中央のエリアに大きく表示されることが必要です。そのためにはライバル業者より安い価格にする必要があり、ここに市場競争原理が働くわけです。

どの業者から買うか

このシステムは、ユーザー(消費者)にとって有利に働く場合が多いのですが、価格の変動によって商品ページに表示される販売者がコロコロかわるので、戸惑うこともあります。

ZenFone3の並行輸入品の場合、型番がZE520KLであっても、台湾版と、香港版と、WW版があります。一部の取扱業者さんは「コンディション」の欄に「台湾版」などと明記してありますが、国別バージョンを明記していない業者さんもあります。

商品ページのトップに表示されている業者が国別バージョンを明記していない場合は、「こちらからもご購入いただけます」をクリックして、その他の業者さんの「コンディション」欄を確認してみてください。

もしも出品業者が国別バージョンを明記していないときは、購入前にメールなどで確認したほうがよいと思います。

ZenFone3が届いたら開封前に外箱のラベルで国別バージョンを確認し、もしWW版だったら即座に返品したほうがよいです。返品の正当理由を担保するためにも、購入前に台湾版または香港版であることを確認しておくべきです。

なお、わたしが購入した業者は「モバイル販売」さんです。商品説明欄に台湾版と明記されており、実際にちゃんと台湾版を送ってもらえました。

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余談になりますが、まれには非常に悪質な業者もいるようです。Amazonで購入したZenFone3の箱を開けたら、短く切ったガス管が入っていたというショッキングな体験談が価格ドットコムにありました。

ASUS ZenFone 3 ZE552KL 4GB 64GB(並行輸入) Amazonで…

みなさまもお気を付けください。

技適について

並行輸入で日本に入ってくる台湾版、香港版、WW版のZenFone3には、技適マークがありません。技適マークがないことは、設定画面の「端末情報 > 認証」で確認できます。

日本版のZenFone3ならば、この画面に、郵便局のマークに似たデザインの日本の技適マークが表示されます。下図のマークです。

このマークが表示されない電波通信機器を日本国内で使うと、電波法違反です。並行輸入版のZenFone3を日本国内で使う場合、その点については自己責任になります。

初期設定(日本語の設定)

台湾版のZenFone3は、デフォルトでは中国語(繁体字)に設定されています。最初に電源を入れた際に日本語を選択すれば、簡単に日本語化できます。

日本語設定は以下の手順で行います。

  1. 電源を入れたら、最初の画面で「中文(繁體)」をタップ
  2. 言語選択画面になるので、「日本語」をタップして選択。
  3. 日本語のスタート画面「ようこそ」が表示される。
  4. 日本語の入力方法を設定(26キーと9キーの両方にチェックを入れればOKです)。

なお、最後の「入力方法」にある26キーと9キーとは、

  • 26キー:PCのキーボードに近い配列のキーボードです。
  • 9キー:フリック入力で使う3列×3列のキーボードです。

両方チェックを入れて使用可能にしておけば問題ないと思います。

日本語化ができたら、あとは日本語で表示されるチュートリアルに従って、Googleアカウントの設定や、使用規約の同意、ネットワークの設定をおこなっていきます。その手順は、日本国内版のZenFone3と同じなので割愛します。

ZenFone3の機能・スペック

DSDS機能

ZenFone3の最大のセールスポイントはDSDS機能です。DSDSとは「デュアルSIM、デュアルスタンバイ」のことで、2枚のSIMで同時に待ち受けできる機能のことです。

デュアルSIM機は以前からありましたが、2枚分のSIMスロットのうち3G(4G)用のスロットはひとつだけで、他方のスロットは2G(GSM)でしか使えない機種が普通でした。このため、2Gの電波が飛んでいない日本や韓国では、2回線の同時待ち受けはできませんでした。

この点、昨年発売されたモトローラのMoto G4 Plusや、このZenFone3、今年発売のFreetelの「RAIJIN(雷神)」「KIWAMI2(極2)」などは、「4G+3G」の同時待ち受けが可能です。同時待ち受けができるので、DSDS(デュアルSIM、デュアルスタンバイ)と称するわけです。

SIMスロット

ZenFone3のSIMスロットは、

  • nano SIM用
  • micro SIM用

の2つです。ただし、nano SIM用のスロットはMicro SDカードスロットと共用なので、SDカードを使うならSIMカードは1枚(micro SIM)しかセットできません。

実物を見ていただいたほうがわかりやすいと思います。

これがデュアルSIMの状態。

これがnano SIMの代わりにMicro SDカードをセットした状態です。

Micro SDカードを使っているときは、nano SIM用のスロットはふさがってしまいます。その場合、nano SIMは、サイズ調整用のアダプターをかませてmicro SIM用のスロットにセットします。

SIMの使い分け

2枚のSIMは、音声通話、データ通信、どちらも使えます。ドコモの音声通話SIMを1枚と、データ通信専用の格安SIM(MVNO)を1枚使って、いわゆる「スマホ、ガラケーの2台持ち」と同じことを1台の端末で済ませることが可能です。

音声通話SIMを2枚挿せば、仕事用とプライベートの電話番号を1台のスマホで使い分けることもできます。

なお、「同時待ち受け」はできますが「同時通話」はできません。たとえば、一方のSIMから他方のSIMに音声電話をかけると、ちゃんと着信します。この場合、ZenFone3の受話口からは呼び出し中の音が、スピーカーからは着信音が流れるという不思議な状態になります。しかし、電話に出ることはできません。

同じ理由により、音声通話の使用中は、他方のSIMを使ってネットをする(パケット通信をする)こともできません。

わたしの使い方

わたしは6年ほど前からガラケーとスマホの2台持ちをしています。当時は日本国内ではSIMフリースマホを売っていなかったので、香港で購入した海外版のGalaxyを使っていました。

2011年に日本通信とイオンが協業して発売した月額980円(固定)のデータ通信専用SIMは、100kbpsという低速度ながら、当時としては画期的なものでした。メールやネットニュースの閲覧程度なら、十分に実用に耐えました。

わたしはこのイオンSIMの時代から、ずっとガラケー(音声通話専用SIM)とSIMフリースマホ(データ通信専用SIM)の2台持ちをしてきましたが、このたびのZenFone3の購入により、「2台持ち」から「2枚挿し」にスタイルを変更することになりそうです。

わたしの1か月の通信料は次のとおりです。

  • 音声通話 ドコモFoma SSプランひとりでも割り 1,010円
  • データ通信 DMMモバイル 1GB SMS付 680円

合計1,690円(税込)

2台持ちの一番のメリットは、このコストの安さです。

ドコモのSSプランには1000円分(25分間)の無料通話が付いています。これを超える分は、音質が悪くてもかまわないときはSkype out(1分2.6円)で、よい音質で電話したいときは楽天でんわ(1分20円)を使って通話しています。

インターフェイス

USBはCタイプです。

Micro USBのように挿す向きが決まっておらず、どちら向きでも挿せるので便利です。

わたしはCタイプのUSBを使うのは初めてで、手元には対応する機器もケーブルもないため、micro USBとの変換アダプタを購入しました。なお、ZenFone3はOTG(USBホスト)に対応していますが、OTGで使いたいなら、OTG対応の変換アダプタ(またはOTG対応のCタイプのUSBコード)を購入する必要があります。

付属品(ACアダプタ・イヤホン)

付属品は、ACアダプタとUSB充電ケーブル(Type-C)、イヤホンがついています。

ACアダプタ

ACアダプタは100-240V対応。出力は5V、2Aです。2A(アンペア)というのは、タブレットPCの大きなバッテリーでも充電可能な出力です。急速充電にも対応可能な、余裕のあるACアダプタと言えます。

ちなみに、普通のPCのUSBポートから充電する場合は、0.5Aが最大出力です。

イヤホン

イヤホンにはスペアのパッドが2組付いていました。

カメラ

海外版ZenFone3を使うメリットの一つは、

「シャッター音やスクリーンショットを無音にできる」

点です。

国内版のスマホでもカメラについては無音カメラアプリで無音にできますが、スクリーンショットを無音にすることはできません。

この点、海外版のスマートフォンなら、サイレントモードにしておけば、カメラで撮影するときもスクリーンショットを撮るときも、シャッター音は鳴りません。

わたしは電車内でネットしながらスクリーンショットでメモをとることがよくあります。そういうときにシャッター音が鳴ると、周囲の人の目が集まるので、静音モードにできると助かるのです。

静止画の撮影

このスマホは、フォーカスが早いことを売りにしています。確かに早いです。カバンから取り出して、撮影対象に向けた瞬間にシャッターを押しても、ちゃんとフォーカスされています。

手ぶれ防止機能も売りなので、薄暗い場所でも割とクリアにとれます。室内で利用することが多い人には向いていると思います。

以下、何枚か、ZenFone3で撮影した写真を掲載します。いずれも縮小しているため、画素数の点は無視してください。発色や全体の印象は、ほぼこのとおりです。

夜のゲームセンターにて。

いきなりステーキのランチセット。

アメヤ横丁

上野公園

動画については、追ってレポートします。

バッテリー

バッテリーの持ちは標準的なところです。

画面が大きいので、インターネットをやっているとバッテリーの消耗はかなり早いです。上のグラフで、急にガクンと落ちている個所は、ネットを長く使っていた時間帯です。それでも、ちょこちょこ使う程度なら、数日は充電の必要はありません。

なお、ZenFone3は裏ぶたを開けることができず、バッテリー交換はできません。外出時のバッテリー持ちに不安があるならば、予備バッテリーではなくモバイルバッテリーで対処することとなります。

ケース・保護フィルム

ZenFone3はエッジがラウンドフォルムになっています。このため、保護フィルムを端までぴっちり貼ることができません。下の写真を見ていただくとわかるとおり、液晶画面の端から数ミリ、下がっています。

わたしが貼るのが下手でずれてしまったのではなく、もともと液晶画面よりも保護フィルムの方がサイズが小さいのです。ZenFone3用の保護フィルムはみな、こうなります。

したがって、前面ガラスを十分に保護するためには、フリップ式のケースに入れて持ち歩くのがよいと思います。

以上、並行輸入版(台湾版)ZenFone3のファーストインプレッションでした。今後、さらに使い込んだうえで、追加のレポートをしたいと思います。

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